【絵画から物語を考えるシリーズvol.3】
「あのね、ゆめをみたの。」
宇宙の中に光がさしていて、そこで対のフラミンゴが踊るように舞っている夢。”ピンク色の脚の長い鳥”と言ったら、それしか浮かんでこない。お昼寝から醒めた5才児がおぼろげに話すことを要約すると、そんなような夢を見たらしい。
そしてそのフラミンゴが互いに踊るたびに、光の粒がキラキラと舞っていたのだそう。
「ちょうちょの粉みたいだった!すごくキレイだったんだよ。」
それはそれは、素敵な夢を見たようで。話を聞いていくうちに、そこから想像する私の頭の中の景色も、なんだかちょっとだけロマンチックになってきた。
「でもね、ママ。きっとあれは本当にいるんだよ。」
パジャマを着替えながら、やっとこの子の目がこっちの世界に戻ってきたように見えた。
そうなの?と、この子の逆立った寝癖をやさしく撫でながら言う。
「だってね、いつもパパとママが大好きってやるのをみてる時とおんなじ気持ちになったんだ。」
あぁ、ようやくこの子と同じものが、少しだけ見れた気がする。
きっとそれは、どちらも見つめ合って、美しく舞っていたのだろうな。
きっと、何にも縛られることなく、ただ愛を自由に表現できる世界。
きっとそう。きっとそれは、どこかにある。
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title:『シャンパンブルーの彼方で踊り明かしましょう』
作品サイズ: 227×158mm
技法: アクリル
制作年:2017年
1枚1枚手描きで描いております。
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